はじめに
小満(しょうまん)は、
万物が次第に満ちていく季節といわれ、
草木がぐんぐん伸び、
生命力があふれ始める頃です。
麦の穂が色づき、田植えの準備が進み、
初夏の訪れを感じる風景が広がります。
気持ちのよい晴れ間が続く一方で、
梅雨入りが近づき、
湿気や気温の変化が大きくなる
時期でもあります。
この記事では、
・小満の意味
・三つの候(七十二候)
・梅雨入り前にしておきたい準備
・初夏の体調管理のポイントを、
やさしく紹介します。
「梅雨入り前にしておきたい準備」
「初夏の体調管理のポイント」
は私の経験をもとに紹介しています。
季節の学びや家庭での実践に
役立てていただければ幸いです。

小満の言われ
■万物が“満ち始める”季節
小満は二十四節気のひとつで、
5月21日頃 に訪れます。
2026年の小満は
5月21日(水) です。
江戸時代の暦解説書『暦便覧』※には、
「万物盈満(ばんぶつえいまん)すれば、
草木枝葉繁る」 と記され、
陽気が満ち、
草木が勢いよく成長する様子が
表現されています。
■ 麦の季節「麦秋(ばくしゅう)」
小満の頃、
麦畑は黄緑から黄金色へと変わり始めます。
この時期を「麦秋(ばくしゅう)」
と呼ぶのは、
麦にとっての“実りの秋”が初夏に
訪れるためです。
■ カッコウが知らせる田植えの合図
南からカッコウが飛来し、
鳴き声が聞こえ始める頃。
昔の農家では「田植えの合図」として
親しまれていました。
■ 麦にまつわる季語
麦蒔:麦の種をまく(冬)
麦踏:芽を踏んで発育を促す(春)
麦秋:麦が熟れる季節(夏)
麦笛:麦の茎で作る笛(夏)
麦は日本の季節文化に
深く根付いた植物です。
※暦便覧
江戸時代の1787年に「太玄斎」著で
出版された暦の解説書で
二十四節気についての解説があり、
現在も二十四節気を説明する際に
引用されています。

小満の頃の特徴
初夏の気配と梅雨の足音が近づく
生命力が満ちていく季節の節目です。
■特徴
・麦の穂が実り、農家がひと安心する頃
・暖かい地域では麦の収穫が始まる
・田植えの準備が本格化
・気持ちのよい晴れの日が多い
時期です
しかし
・梅雨入りが近づき、湿気が増え始める
・蚊が出始めるため、虫対策が必要
となります。
地域によっては、田植え前に
五穀豊穣や商売繁盛を祈る祭りが
行われることもあります。
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小満の三つの候
*七十二候で味わう季節の変化
初候:
蚕起食桑(かいこおきてくわをはむ)
5月21日頃〜5月25日頃
蚕が桑の葉を盛んに食べ始める頃。
その音が小雨のように聞こえることから、
梅雨入りの気配を感じさせる候
ともいわれます。

次候:
紅花栄(べにばなさかう)
5月26日頃〜5月30日頃
紅花が鮮やかに咲き誇る頃。
染料や口紅の材料として使われてきた
紅花の濃い色合いは、
初夏の訪れを感じさせます。

末候:
麦秋至(むぎのときいたる)
5月31日頃〜6月1日頃
麦の穂が実り、収穫の時期を迎える頃。
“秋”は「実りの季節」を意味し、
麦にとっての秋が初夏に訪れます。

梅雨入り前の準備
**小満は整える季節**
小満は、梅雨入り前の大切な準備期間です。
ここで整えておくと、
梅雨を快適に過ごせます。
① 湿気対策(カビ・ダニ予防)
・押し入れ、クローゼットの換気
・布団やラグを天日干し
・除湿剤の交換
小満の頃は湿度が上がり始めるため、
早めの対策が効果的です。
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② 雨具のメンテナンス
・傘のほつれチェック
・レインコート、長靴の準備
・防水スプレーの塗り直し
梅雨入りしてからでは遅いため、
今が最適なタイミングです。
③ 食中毒予防
・気温+湿度の上昇で菌が繁殖しやすい
・作り置きの保存方法を見直す
・調理器具の衛生管理を徹底
梅雨前は、
食中毒のリスクが一気に高まります。

この時期に気をつけたい体調管理
小満は、初夏と梅雨の境目。
体調を崩しやすいポイントが
いくつかあります。
① 寒暖差疲労
・日中は夏のように暑く、朝晩はひんやり。
・寝具の調整で体温管理を。
・薄手の羽織りの利用。
② 湿度による不調
湿気が高まると、
・頭痛
・むくみ、だるさ
が出やすくなります。
軽い運動やストレッチで
血流を整えるのがおすすめです。
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③ 紫外線が強くなる
実は、梅雨前が一年で最も
紫外線が強い時期。
・日傘など、早めの対策を。
・日焼け止め利用。
・帽子着用。
④ 衣替えのタイミング
・小満は衣替え直前ですが、
寒暖差があるため完全に
夏物へ移行しないのがポイントです。

おわりに
小満は、自然の力が満ちていくとともに、
私たちの暮らしも次の季節へと
移り変わる節目です。
梅雨入りを前に、身の回りを整えながら、
初夏ならではの風景や季節の恵みを
楽しみたいものです。
日々の小さな変化に目を向けながら、
心地よい初夏の季節をお過ごしください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍:
・株式会社神宮館発行
暮らしのしきたり十二か月
・株式会社講談社発行
日本人ならしっておきたい
しきたり大全

