はじめに
「十五夜」は、旧暦の8月15日になります。
旧暦では7月~9月が秋になり、
8月は秋の真ん中なので「中秋(ちゅうしゅう)」といいます。
そこから十五夜の月を「中秋の名月」といいます。
さらにこの時期に獲れる「里芋」を
十五夜にお供えすることから「芋名月」ともいわれています。
十五夜を新暦に当てはめると
9月7日~10月8日の間の1日になります。
2026年の十五夜は9月25日(金)になります。
十五夜の月見は「月を鑑賞」するだけでなく
月に収穫を感謝する行事でもあります。
十五夜には団子とすすきを供えて
月を鑑賞する習わしがありますが、
このような風情を味わう機会が少なくなっていることに
寂しさを憶えます。
この記事では
「十五夜の由来、祝い方、月の呼び名」を紹介します。
最後まで読んで頂き、
ロマンチックな十五夜の夜を過ごしてください。

十五夜の月見の由来
中国では古くから「十五夜・中秋の名月」を愛でることが、
何よりも好まれていました。
この十五夜の月見の風習が
遣唐使(けんとうし・630年~894年まで唐に派遣)
により奈良時代に伝わり、
貴族から武士へと広まっていきました。
それ以前は「月を鑑賞」する風習はなく、
満ち欠けを繰り返す月は「畏れ敬う」存在でした。
中国から伝わってきたころの月見は、
月を見ながら「月」という言葉を入れた和歌を詠んで楽しみました。
この行事が庶民の間にも伝わり、
秋に収穫された物をお供えし、
実りに感謝して「十五夜の月見」を楽しむ行事として定着しました。
十五夜の月見のお供え物は、
主に里芋ですが稲作が盛んになる前から、
農作物の中心が里芋だったからです。
また里芋は、次から次へと増えるので、
古くから子孫繁栄の縁起物とされ、
祝い事に使われてきました。
かつては、
十五夜の月見の「お供え物を近所の人が
持ち帰る風習※」がありました。
これは、
月の神様が降りてきた証拠だとして、喜ばれました。
※お供え物の言い伝え
①団子を盗まれた家は豊作になる
②十五夜の団子を盗むと良いことがある
③若い女性が供え物を食べると嫁に行けなくなる
などがあります。
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十五夜の供え物
十五夜には月が見える場所にお供えをします。
供え物は以下になります。
月見団子
①団子の数は十五夜の15個や
1年の月数の12個を
三宝か丸いお盆に白い紙を敷いたものに乗せます。
②団子の形は少しつぶした丸い物※が多く、
あんこや黄な粉をつける場合もあります。
※少しつぶした丸い団子
まん丸は故人を供養するために用いられる
枕団子に通じるため

秋の七草
①ススキ

イネ科ススキ属で茅の一種。
高さは1~2メートルで茎の先端に20~30センチの穂があり、
野原に生息し、根茎は解熱、利尿に効果あり。
②ハギ

マメ科ハギ属の落葉低木。
木とはいえ年々太くならない
どちらかと言えば茎で荒地に生える。
紅紫色の小さな蝶形の花が咲く。
③クズ

マメ科クズ属の多年草。
地面をつるが這う。山林、荒地、土手などに生息。
クズ粉や漢方薬の葛根湯に使われる。
④ナデシコ

ナデシコ科ナデシコ属。
北半球の温帯地域を中心に約300種ある。
8月~9月にかけてピンク色の小さな花が咲く。
子供や女性に例えられる。
⑤キキョウ

キキョウ科の多年生草本植物。
星形の青紫の花が咲く。
根は咳止め用の薬に使われる。
⑥オミナエシ

オミナエシ科オミナエシ属の多年生植物。
黄色の小花が咲き、根は炎症を抑える薬に使われる。
⑦フジバカマ

キク科ヒヨドリバナ属の多年性植物。
川岸の土手などに生える。
秋に薄紅色の花を咲かす。
奈良時代に薬草として中国から渡来。
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秋の収穫物

①里芋
②栗
③柿
④ブドウ
⑤枝豆
⑥大根
などですが
「お供え物」は全部揃えなくても大丈夫です。
一部をお供えするだけでも月見の雰囲気が出ます。
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月の呼び名

| 月 | 呼び名 |
|---|---|
| 1日目の月 | 新月・朔(さく) |
| 2日目の月 | 二日月・既朔(きさく) |
| 3日目の月 | 三日月 |
| 8日目の月 | 上弦の月 |
| 11日目の月 | 十日余(とうかあまり)の月 |
| 13日目の月 | 十三夜月(じゅうさんやづき) |
| 14日目の月 | 小望月(こもちづき)・ 待宵月(まつよいづき) |
| 15日目の月 | 十五夜=満月 |
| 16日目の月 | 十六夜月(いざよいづき) |
| 17日目の月 | 立待月(たちまちづき) |
| 18日目の月 | 居待月(いまちづき) |
| 19日目の月 | 臥待月(ふしまちづき)・ 寝待月(ねまちづき) |
| 20日目の月 | 更待月(ふけまちづき) |
| 23日目の月 | 下弦(かげん)の月 |
| 26日目の月 | 有明月(ありあけづき) |
| 30日目の月 | 三十日月(みそかづき) |
旧暦では、月の満ち欠けで1か月を決めています。
1か月は必ず新月で始まり、
上限の月、満月、下弦の月、三十日月から
新月に戻るサイクルになります。
昔の人々はこのサイクルが、
潮の満ち引きや自然界に影響があることを知っていて、
月の変化を暮らしに活かしていました。

おわりに
昔の人は「十五夜の月見」だけでなく
月の形を見て生活の判断をしてきました。
それが「お月様」といわれる所以ではないでしょうか。
また、
本当に月に兎がいて餅をついていると
思っていたかもしれません。
そのような昔の人と同じ月を見ているのですが、
十五夜の月見には昔の人を思い
風情のある夜にしたいものです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍:PHP研究所発行
知れば納得!暮らしを楽しむ12ケ月のしきたり
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